先週の火曜日の夜、恩師が亡くなりました。
私の中学1年生と2年生の担任で社会の先生でした。
それから40年以上、
ずっと祈り、勇気づけ、全てを肯定してくれた唯一の人でした。
長年、ボリビアに派遣されて、
子ども達を働かせて飲んだくれる貧困層の母親達とともに
、編み物をしたり小物を作って、
バザーで売って収益にする作業を手伝い、
子ども達の教育の大切さを話し。
高齢になられて、
出身地の東京の
シスター達の養老院のような施設に入られてからも、
幼稚園児のお母様たちへ、
歴史や文化や宗教の講義をして人気を集め。
沖縄の戦地を巡るツアーに参加して、
ひめゆりの塔で
「生きてたら私と同じくらいね」
と呟いてガイドを驚かせたり…。
私が東京にたびたび行く目的は、
彼女に会うためで、
「今、東京に着いたんだけど、シスターいる?」
「あなた、もうちょっと前もって言いなさいよ❗」
って言う電話をかけるのがいつものことで。
伺うといつもの笑顔で、大喜びで迎えてくださって。
上野の美術館で見てきた
上村松園の『六条の御息所』の絵の話しも、
「昔見たわよー。怖いわよねー。」

(着物のクモの巣の柄が、女の情念を表している。)
「この柄がすごいのよね‼️」
大好きな林光や、谷川俊太郎の話しも、
「同じ世代だからよくわかるわー。」って。
前置きやら、
説明無しで話せる貴重な人でした。
友人を連れていくと、
「この子、いい子でしょう?仲良くしてやってね。」
「ピアノが昔からうまいのよー。」
(←50過ぎたおばさんに、誰が言ってくれる😁)
だいたいの口癖は、
「もう少し女らしい服装しなさいよ。」
「風邪ひいてんだったら、スカートはかずにズボンで来なさい。」
とか、そんな感じ。
20年前の母のお葬式にも参列してくださいました。
亡くなる2時間ほど前も、
周りを気遣い、
「大丈夫だから帰っていいわよ。」
と言われたそうです。
「お世話になったみんなに『ありがとう』って伝えてね。」
「神様に臨終を与えてください。って祈ってるのよ」
とも。
最後まで、粋な江戸っ子だったんだなー。
感謝は、
これから私が仕事で返していかなければ❗
私の人生の大きな出会いだったと思います。
一番上の写真は、昨年の2月に伺ったときのツーショット。
この日が最後でした。
約5年前、
シスターの施設でしたライブでは、
亡くなる直前の
モーツァルトのお母さんの手紙を読んでくださいました。
若いモーツァルトを熱演する愛弟子Mちゃん。
右の絵は、
モーツァルトが恋したアロイジア。
シスター達の手作りのお花で飾られていました。
天国からエールを送ってねー。